甲府市営つつじヶ崎霊園にて、ユリの立体彫刻が特徴の華やかなご両家墓を建立

ホームページをご覧いただきありがとうございます。甲府市を中心にお墓のお仕事をさせていただいております、多田石材店の多田です。甲府市営つつじヶ崎霊園 第一地区にて、「ありがとう」というあたたかいメッセージの華やかなご両家墓を建立させていただきました!

 

甲府市営つつじヶ崎霊園 第一地区 新規建立 両家墓

 

知人からの紹介で、お墓のご相談をお任せいただきました。甲府市営つつじヶ崎霊園にこのたび墓地を取得されて、建立をご希望でした。

 

こちらがお墓を建立する場所です。つつじヶ崎霊園の第一地区、入口から入って下の方にあります。人気のある区画の角地を取得されていました。約6㎡の奥行きのある形状の墓地です。

 

こちらは、当店に展示しているデザイン墓石です。台座に施した大ぶりなユリの花の立体彫刻がとても印象的なデザインで、G663という優しい桜色の御影石を使用しています。「明るい色合いの石を使って、全体に明るい雰囲気のお墓を作りたい」とご希望だったお客様に、このお墓をとても気に入っていただけました。そこで、このお墓をベースとして、図面を作成してお打ち合わせをしました。

 

最終図面です。棹石の形状は、少し縦に長いものから横幅のあるものに変更しました。台座のユリの花は図面にはありませんが、実際のお墓には彫刻します。また、水が溜まる心配がないように地上式の納骨室にしたいこともご希望でしたので、市営霊園の高さ制限等の範囲内で設計しました。踏み石のすべり止めの模様も、施工事例を見ながら色々と考えて決められたものです。

 

工事が始まりました。まずは基礎を施工するため、床堀を行っています。均一に、しっかりと下厚みのある基礎を築くために掘り下げます。

 

 

掘り下げた場所に砕石を入れて、ランマ―という機械で転圧して地盤を締め固めています。工事の様子は、どういった工程の様子かが分かるように写真に収めます。

 

配筋してコンクリートを流し込む準備をします。鉄筋は、上下に2重に組みました。中央の木枠の中はコンクリートを打たず、土のままの状態にしておきます。

 

生コンクリートを入れて、バイブレーターという機械でコンクリートの中の空気を振動で取り除きます。完成した基礎の強度を上げるためです。

 

 

表面をならしてしばらく養生し、基礎が完成しました。中央の木枠があった場所は、納骨室の下にあたる部分です。

 

基礎に石を設置する前に、「スミ出し」という作業をします。石を配置する場所に印をつける作業です。

 

石の据え付けが始まりました。納骨室を設置しているところです。角の部分にあるのは、石と石を繋ぐL字の補強金具です。

 

こちらは外壁の石の継ぎ目です。こちらもL字の金具を使用しています。モノコックと呼ばれるタイプで、より強度の高いものです。将来的に石と石がずれるのを防いで、目地切れ防止や全体の補強にもなります。

 

納骨室の上に台石を順に据えたら、一番上の棹石を据えます。印はステンレス製の芯棒で、台座に2本設置し、棹石の底面にある穴に差し込んで固定します。石と石の接着には耐震ボンドを使用していますが、耐久性では半永久的ではないので、芯棒を入れてより強度を保てるようにしています。

 

お墓の後方の石貼りを行うところです。石を貼る場所にセメントを入れてならし、下地を作っています。青いテープは、あとで目地をきれいに入れるための養生テープです。耐震用のコーキング剤で透き間にしっかり目地を打つことで、中に水が入ることも防ぎます。

 

石貼りをして、きれいに掃除をしてから全体に目地を打って、完成です!

 

正面には、「ありがとう」という言葉を温かみのある手書き風の書体で彫刻しました。その下には、今回のお墓はご両家墓ということで、奥様のご実家のご家名も並べて彫刻しています。書体もいくつかパターンをご提案してお選びいただきました。近年は、奥様方のお墓もご一緒に、両家墓とするケースも多くなりました。ひとつのお墓で守っていけるので、管理がしやすいというメリットもあります。

目を引く大ぶりな花の立体彫刻はユリの花です。展示しているお墓にも同じ彫刻があり、とても気に入ってくださったので、忠実に再現しました。彫刻下箇所は手磨きで仕上げ、手間暇は掛かりますがとてもきれいに仕上がっています。香炉の台座にもユリの花が、納骨室の前蓋にはたくさんの桜の花があしらわれており、「明るい雰囲気のお墓にしたい」というお客様のご希望にぴったりのお墓になりました。

 

入口部分の貼り石も、お客様が色々考えられたポイントです。白く見えている部分は、すべり止め加工をした箇所です。通常お墓本体などに使う石は表面がツルツルに磨かれていますが、こうした足元の部分は、ツルツルの状態ですと濡れるとすべりやすくなります。そのため、「サンドブラスト」という加工でザラッとした質感に仕上げ、濡れても滑りにくいようにしておくことをご希望になる方が多いです。今回のお客様は、中央は広めにすべり止めを設けて安全性を確保し、左右には模様を採り入れています。色々な模様を入れることができるので、特徴的なデザインで個性を出すこともできます。

 

ご納骨もお手伝いさせていただいて、無事に終わりました。奥様には、イメージしていた通り!ととても喜んでいただけました。以前から納骨されていない仏様があったものの、お墓の場所が決まらないためなかなかご納骨できなかったとのことでしたので、やっとお墓が完成して安心されたのではないかと思います。このたびは、当店にお墓の建立をお任せいただきまして、ありがとうございました。ご家族で仲良く、末永くお参りいただけますと幸いです。