外柵を新設して既存の石塔を再設置するリフォーム工事。北杜市増冨町地域墓地にて

ホームページをご覧いただきありがとうございます。甲府市を中心にお墓のお仕事をさせていただいております、多田石材店の多田です。北杜市増冨町の地域墓地にて、外柵を新設して既存の石塔を再設置するリフォーム工事をさせていただきました。

 

北杜市増冨町神戸 地域墓地 外柵新設

 

「お墓の囲いを作りたい」というお客様からご相談をいただきました。以前に当店でご兄弟様のお墓を作らせていただいたことがあり、覚えていてくださったそうです。ありがとうございます^^

 

こちらがご相談のお墓です。北杜市増冨町の地域墓地で、当店のある甲府からは車で1時間ほどのところでした。大きなお墓が1基と、小さなお墓が8基、距離を置いて点在しているような形で建てられています。地元の山崎石で作られているようでした。かなり昔からのお墓ですが、大切にお参りをされていることがうかがえます。お客様のご希望は、お石塔はそのまま利用して、お墓の囲いと納骨する場所を作りたいとのことでした。

 

最終的な図面です。御影石の外柵を作って納骨室も作成、そこに9つのお石塔を据えます。中央の大きなお石塔は、台座部分は玉石やコンクリートで作られていたので、棹石の山崎石と似た石で新しく作ります。また、外柵に関しては、ある程度高いものが良いとのご希望もありました。建てる場所が傾斜地であることに加えて、標高が1000mほどあるこの地域では冬場はかなり雪が降ることも高さを出したい理由でした。

 

宗教儀式をしていただいて、石塔を取り外しつつ、ご遺骨の掘り上げを行いました。お骨壺を直接土に埋葬されている仏様もありました。

 

取り外した石塔はひとまず空き地に置かせていただいて作業を進めます。

 

基礎工事のため、土を掘削しています。いつも工事をしている甲府とはまた違った感触で、山の上だからでしょうか?ホクホクした土だなあと感じました^^

 

砕石を入れて、ランマ―という機械でしっかりと締め固めます。

 

次は、コンクリートを打つ準備です。木枠を設置して鉄筋を組みました。とても広い墓地です。

 

コンクリートを打ち終えました。木枠の中は土のままで、広い敷地に水が溜まらないようにするための大きな水抜きになっています。今回はミキサー車が入れる場所ではなかったので、現地でコンクリートを練ってのなかなか大掛かりな作業でした^^;

 

十分な養生期間を置いて木枠を取り外し、基礎が完成です! 基礎の表面には、ズレ防止のための「合口加工」をしています。

※「合口(あいくち)加工」:基礎に刻みを入れ、石の底面にも同じような刻みを入れることで、セメントで据える時にしっかりかみ合ってずれにくいようにするための加工

 

基礎の上に、外柵の石を据えていきます。周りの石を据えているところです。10㎡程度ととても広い敷地なので、どの部材も重量があります。

 

囲いと納骨室部分の設置が完了しました。

 

すべての角の部分には、ステンレスの耐震金具を使用してしっかり留めます。平らな面も平型の金具で留めています。

 

接着面は耐震ボンドを使用、さらにこのようにL字金具を取り付けて、地震などの揺れでも石と石がずれないようにしっかりと固定します。モノコックタイプと呼ばれる強度の高いタイプです。

また、今回は囲いの一番上の枠石の角に、丸みのある加工をしています。この内側には砂利石を敷き詰めて仕上げ、通常は外柵の石と砂利石部分は同じくらいの高さに設定しますが、今回は理由があって外柵の石を高く設計しました。ここは立地的に動物がお墓にいたずらをすることもあるそうで、同じ高さになっているとお墓に入った動物が砂利石を飛ばして、周りのお墓に迷惑をかけてしまうかもしれないとお客様が心配されていたためです。ただ、あまり差が大きくなりすぎるとバランスが良くないので、砂利の高さを調整しつつ、角にこうした丸みのある加工をすることで、石自体の高さは確保することができました。

 

納骨室です。お骨壺を安置する棚石を設けました。たくさんの仏様を納骨することができる広い納骨室です。

 

工事が進みました。納骨室の上にお墓の台座を据えました。手前には拝石も設置しています。お墓の手前、納骨室の周りには砕石を入れて鉄筋を組み、コンクリートを打ちます。

 

中心に大きなお石塔を、コンクリートの上に小さなお石塔を設置しました。

 

小さなお墓の配置はお客様がご家族でお話されて決定しました。コンクリート部分に明るい色合いの五色の砂利を敷いて仕上げます。

 

工事完了です! 紅葉がとてもきれいな時期に仕上がりました^^

 

中央の大きなお墓は、棹石だけで6尺(約1.8m)ありました! 地上からの高さでは3mを越えるとても大きなお墓になりました。台座部分は自然石の玉石やコンクリートで作られていたので、もともとの山崎石に似た色合いの中国産の御影石で作成しました。お墓の手前はすべり止め加工をした踏み石を設置しています。濡れても滑りにくく安心です。

 

外柵と砂利の高さもちょうど良い仕上がりです。石貼りという方法もお話しましたが、「砂利を入れたい」ということは当初からご希望でしたので、環境やご希望に沿った設計ができて良かったです。

 

ご希望通りのお墓に仕上がり、お客様には大変喜んでいただけました。ご両親様をとても大切に思われている方で、お墓を作ることは悲願だったとおっしゃっていました。それほど大切に思われていたお墓作りにあたってお声かけいただいて、設計等に関わらせていただき、大変光栄に感じています。これからもどうぞ末永く、大切にお参りいただけますと幸いです。何かお困りの際はまたお気軽にお声かけください。